カナダで暮らす。

2020年に日本からカナダに引っ越しました。カナダ情報、カナダや日本について考えたこと、残しておきたい日々の出来事を綴ります。

運転免許取得への道①

日本に住んでいたころは、電車移動ばかりだったので免許を持っていませんでした。

必要になったら取ればいいや~というスタンスでしたが、車社会のカナダへ引っ越したためとうとうXデーが・・・

やっと重い腰を上げてまずは仮免を取得したので、カナダの運転免許と仮免までの道のりをご紹介します。

 

カナダ・オンタリオ州の運転免許制度について

”州の”免許?と思われた方もいるでしょう。カナダは州によって交通ルールおよび免許制度が異なります。私はオンタリオ州で免許を取るので、これから記載するルールはオンタリオのみ適用です。例えばバンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州では制度が異なりますのでご注意ください。

州をまたいでの運転はもちろんOKですが、他州の免許で運転できる期間には決まりがあり、それを超える場合は免許の書き換えが必要になります。オンタリオでは60日までだそうです。

 

オンタリオ州のいわゆる普通免許は、G1・G2・Gの3段階に分かれます。

G1:16歳以上で、筆記試験と視力検査をパスして費用を払えば取得でき、G免許を4年以上持っている25歳以上の人が同乗すれば運転が許可されます。ただし、深夜0時~午前5時の運転と高速道の運転はできません(高速道路は資格を持ったインストラクターが一緒ならOK)。また、血中アルコール濃度は0%でなければいけません。

私はカナダのこのシステムを知った時、筆記試験通っただけなのに、教習所も行かずにいきなり路上!?と衝撃を受けました。でもこの期間はもちろん次のステップまでの練習期間と捉えられているので、家族に教えてもらったり、自動車学校に通ったりするのですね。土地が広くて人口が少ない国ならではというか・・・確かにダウンタウンでなければ人のいない広い駐車場や静かな住宅街など、練習場所には事欠かないですし、日本に比べて車道も広いです。最初は駐車場の中で車の動かし方を覚えて、徐々に大きな道や混雑した状況に慣れていくというのが一般的な流れになっています。私は夫に基本を教わりつつ、ドライビングスクールに通う予定です。

 

G2: G1を取得してから12ヶ月、もしくは州公認のドライビングスクールを卒業すればG1取得から8ヶ月で路上試験を受けられます。これに合格すればG2に上がり、付き添いがいなくても一人で運転ができるように!血中アルコール濃度は0%でなければいけません。

G: G2を取得してから12ヶ月すると最後の卒業試験を受けます。高速道路の運転などより高度な技術が求められます。これに合格すると、晴れてフル免許取得です!制限なくどこでも一人で車に乗ることができ、血中アルコール濃度が0.08%未満であれば運転できます(G1ドライバーに同乗する場合は0.05%未満)。

日本は0.03%(呼気中アルコール濃度0.15mg/L)以上で取り締まりの対象になるのでだいぶ緩い印象でしょうか?ただ、もちろん基準以下でも危ない運転をしていれば違反となります。

 

オンタリオで私のように一から免許を取るには少なくとも20ヶ月かかります。費用は日本よりだいぶ抑えられるのですが、結構時間がかかりますよね。ちなみに日本で免許を持っている方はG免許に書き換えが可能だそうです。

 

G1免許を取った時のエピソード

町中にいくつかドライブテストセンターがあってそこで試験を受けるのですが、始めに行ったところはコロナ対策で入場制限がかかっていて大行列だったので断念しました。

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大行列のテストセンター

ドキドキしながら朝一で向かったのに・・・あゝ空回り。結局、予約を受け付けているダウンタウンのセンターで一週間後に空きがあったので、そちらに行くことに。本来ならどこのセンターも予約なしで入れるのですが、これもコロナ対策の一環で一時的に予約制になっているのだそうです。なぜすべてのセンターで予約制にしないのかは、ナゾです。。。

 

予約時間に中に入るとまずは受付。番号札を渡されて、10分くらいソファで待ちました。モニターに自分の番号が表示されたら指定されたカウンターに向かいます。そこで身分証の確認。空港の入国審査を思い出してちょっとビビっていたのですが、担当のお兄さんがニコニコしていい人そうだったので一安心。しかし、一種類だけでいいはずの身分証がもう一種類必要と言われてびっくり!提出したのはオンタリオフォトカードという、運転免許がない人向けの身分証で、テストセンターの受付書類リストにも入っていたのですが・・・パスポートは持ち運びたくなくて、でも念のために持ってきた観光ビザ延長の許可証(永住権の申請待ちのため延長)でOKをもらえたからよかったけど、すっかり冷や汗をかいてしまいました。準備って大事!

 

次にお兄さんがその場で視力検査をしてくれます。Cの形を見るアレではなく、機械を覗き込んで、そこに見える小さな数字の羅列を読み上げるというものでした。検査を通ると費用の14.95ドル(税別)を払い、免許証に載せる顔写真を撮ります。

そして筆記試験。別室に行くとすでに何人か受験中ですが、出入り自由なので勝手に入ります。スタッフのお姉さんにテスト用紙と鉛筆をもらって、空いている席に座ったらスタート。時間制限は特になし(笑)道路標識の問題が20問、交通ルールの問題が20問、全て4択で、それぞれ16問以上正解すれば合格となります。

私はしっかり準備してきたつもりでしたが、怪しい箇所がいくつかあって焦りました。先ほどのお姉さんに提出すると採点してくれます。その場で緊張しながら待つこと数分・・・名前を呼ばれてカウンターに行くと、お姉さんが「Congratulations」と言ってくれました。すごい真顔だったけど。こうして無事にTemporary licenseと書かれた紙をもらい、ついに免許をゲットしたのでした。プラスチックカードの免許証は後から自宅に郵送されるそう。

 

行く前は「受かるかな」「そもそも英語の指示が分からなかったらどうしよう」など色々心配していましたが、行ってみると割とスムーズでした。筆記試験自体は交通ルール問題が少し厄介でしたが、これも基本的には常識で考えれば分かるものばかり。焦らずにきちんと問題文を読めば答えられるものが多いです。

 

免許を取ったので、次はいよいよ運転の練習とドライビングスクールです!